熊野三山 ―熊野古道を歩いて― 三日目
いよいよ最終日。
出発前にもう一度温泉入ろう!って言ってたはずが、布団から起き上がれない!
そういや朦朧としてたけど、夜中寝返りをうつ度に、身体に痛みが走って「うっ・・・」とうなっていたような。。。
寝る前のストレッチもさすがにきかなくなったのか。
朝ごはんを食べに降りたら、女の子が1人食べていました。1人で熊野回ってるのかな、でも古道を歩くような格好ではないから観光かな?とか想像しながら、予定通りのバスで熊野速玉大社へ向かうため、そそくさと食べてバス停へ。
あらあら、さっきの女の子も同じバス、というか、とにかくバスが少ないから、行動開始はみな一緒なんですね。
バスの中でも、この旅でどこを見てまわるのか、お互いコースを話し合ったりしていてとても感じのいい子だなぁと思っていたら、おっとーーー目の前で事故ってる!
大きなトラックと乗合タクシーみたいな小さめのバンが接触事故。
バンのほうは左側面が大破。まだパトカーも救急車も到着してなくて、まさに事故直後の様子。ちょっとの差で巻き込まれるところでした。小さな車やバイクは通り抜けられるものの、バスや乗用車は通れず渋滞。。。そのうち現場検証が始まり、けが人が運ばれました。結局1時間近く立ち往生。他のバスの乗客たちはどっとバスから降り、にわかレポーターのごとく情報収集に精を出しています。
どうやら同じ宿だった彼女は途中で降りて、熊野川を下って速玉大社まで行くとのこと。熊野川も世界遺産、考えなかったな、ん~それもいいな、それがいい!ということで便乗しました(笑)
その昔、上皇や貴族たちはこの熊野川を下って速玉大社へ向かったらしい。一般庶民は舟には乗れず、川沿いの険しい道を歩いていったそうです。しかし、上皇も大変です。当時はすべて陰陽道で日程が組まれていたため、嵐であろうが決まった日には必ず舟に乗らなくてはならなかったとか。何度か転覆したりもしたらしい。。。大変だ。
川は水の透明度がすごくて、底の石ころまできれいに見えます。岸壁には岩がごろごろあり、そこにはたまに鹿が現れるとか、その鹿は白い毛をしているそうです。残念ながら私たちには姿をあらわしてはくれませんでしたが、どっかからこちらを窺っていたのかもしれません。鹿は神の使いだと言われています。まるで「鹿男あをによし」の世界。いいぞ。テンションあがるー。
またこの岸壁には貴重なランが咲いています。小さくてかわいい白やピンクの花を咲かせていました。市場では一株一万円くらいするそうです。
採取できるところはし尽くされたけれど、さすがにこの岸壁だけには、誰も手が出せず、生息しているそうな。
これからもずっとずっと手の届かないところで、咲いていておくれ♪
川下りを終え、近くの喫茶モモでランチ。近くの土産屋薦められたお店です。お客はみーんな常連さん。事故で時間がおしていたので、「一番早くできるのお願いします!」ランチは、天丼定食。ほんとおいしかった。
2日かけて中辺路を歩いてきたと話すと、お客さんみんなが「頑張れ!」と励ましてくれ、飴ちゃんとビスコをもらいました、えへ。「神倉神社へも必ず行きなさいね」と言われ、「わっかりましたー!」
さぁ、いざ出発!まずは熊野速玉大社へ。
本宮とは雰囲気が違い、色鮮やかでした。
ここで勾玉おみくじを引いてみました。
中吉。健康には縁があるとか、緑の勾玉が入ってました。緑は私のラッキーカラー、幸先いいぞ。
これは熊野速玉神社のナギ
そして神倉神社。速玉大社から歩いて15分くらいでしょうか。
喫茶モモのママさんが、「毎月一回は行くのよ、急だから私は這って行ってるけどね」と言っていましたが、どんだけ急なんだろう、と不安に思いながら到着。
すごーい!さすが神さまが降り立ったところ!空気が違います。とても清らかです。
ここが入口。

想像以上にこの階段急です。でもほんとにすごくいい感じー!足腰も限界に近く、休み休みあがりました。その横をスタスタ軽快にあがっていくおじちゃん。手ぶらだしご近所さんなのかな、毎日来てるのかな。。。
そしてやっと到着~!
これです!これが神倉~!岩、大き~い~!
思わず手を合わせました。そう、、、こういうことなのでしょう。ほんとにすごいものを目の前にすると、合掌してしまう。頭じゃなく、体中のすべての感覚で神を感じ取るということなのでしょう。
帰りの坂、これが問題でした。こわくて腰がひけ、しゃがみこんでしまいました。そしたらさっきのおじちゃんが登場。ピタッととなりで足を止め、「下を見るとこわくなるよ、自分の足元だけ見てればちっともこわくない」なるほど、その通りやってみるとその通りです。
坂を降りたらおじちゃんが待っていてくれ、いろいろ教えてくれました。
毎年2月6日(あれ、16日だっけな?)白装束の男たちが松明を持って、この階段を駆け下りるとか。日本の三大火祭のひとつです。あんな険しい階段を3段4段と飛ばして駆け下りる?!「えええええ!」いつか必ず見に行きたいです。近くの学校の学生たちが、写生しています。写生大会で神倉神社か、羨ましい。。。
さーて、時間がない!
最後の目的地、熊野那智大社と青岸渡寺へ向かわねば。
バスに乗り、那智駅へ。
ここからまたバスで、那智大社へ向かうのですが、バスの時間までちょっと時間があったので、駅から3分くらいの補陀洛山寺に寄ってみました。ご本尊は千手観音ですが、残念ながら見ることはできませんでした。となりにあった神社、楚楚としていますが、すごい!大きくて立派な御神木があり、ちょこんと座ってみました。
さて、バスに乗っていよいよ最終目的地へ。
大門坂で降り、さ、また登るぞー。ここも熊野古道です。
やはり杉がすごすぎる。またしても雨です。私たちを試しているかのように雨はしだいに強くなります。
体に鞭打って歩きました。
ようやく到着ーーー!スケールが違いますね。

そしてここでも胎内くぐり、この旅で二回生まれ変わったな♪
そしてとなりの青岸渡寺。西国第一番礼所です。
那智の滝へ向かう途中にある三重の塔、雨の中、靄がかかり幽玄なお姿です。美しかった!
そして那智の滝。遠目には雨のため視界が悪く見えませんでしたが、そばまで行ってみました。
見事です!!!


こんなにも運動不足の私が頑張れたのは、行くところ行くところでたくさんのパワーをいただいたからでしょう。
ありがとうございました。
しんどくて足腰も痛くて辛かったはずなのに、それはすぐ忘れてしまう。この充実感はなんなんでしょう。自然のエネルギーってやっぱりすごいです。
そして、それに勝るとも劣らないこの旅の素晴らしさは人との出会いです。熊野の人たちは素朴で、まっすぐで、それでいておおらかで、人なつっこく、笑顔が素敵な人たちばかりでした。
最後の那智の滝から勝浦まで乗ったバスの運転手、忘れられません。あんな人になりたいな。これは私たちだけの思い出にします。
夜行バスまで時間があるので、バス停近くの竹原というマグロ専門店で晩御飯。何気なく入ったお店が、実は超有名店でした。おいしかったー♪たくさんの有名人が訪れているらしく、壁一面にサインの色紙。筆跡診断士の血が騒ぎ、写真をとりまくりました(笑)
そして夜行バスで一路東京へ。もっちろん爆睡。
いまだかつてない感動の旅でした。
目を閉じると、紀伊の山々が浮かんできます、また行きたい。。。




















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